グレイスケールは、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)を現物ベースのビットコイン上場投資信託(ETF)に転換するための申請が米証券取引委員会(SEC)によって却下されたことを受け、法的異議を申し立てることを明らかにした

元米訟務長官でグレイスケールの上級法務ストラテジストを務めるドナルド・ヴァリリー氏は、米コロンビア特別区控訴裁判所に再審査請求を行ったと発表した。

6月29日のSECの資料によると、グレイスケールの提案は「詐欺的・操作的行為や慣行を防ぐように設計されている」ことを証明できなかったため、「投資家と公共の利益を守るため」に申請を不承認とした。

また、ビットワイズ社のビットコイン上場投資商品(ETP)についても、同様の理由で拒否の決定をしている。

運用資産が129億2000万ドルに上るGBTCを手掛けるグレースケールは、2021年10月19日に規制当局に申請して以来、同社の主力であるGBTCを得現物ベースETFに転換するためにSECの決定を待っていた。

今回のSECの決定は、7月6日の審査期限の1週間前に出された。

今月初め、グレイスケールは、申請が却下された場合のSECとの法廷闘争の可能性に備え、元米訟務長官ヴェリリー氏を起用したと発表した

グレイスケールのマイケル・ソネンシャインCEOは3月、ブルームバーグに対し、同社のビットコインスポットETFの申請が規制当局によって拒否された場合、行政手続法(APA)に基づく訴訟を検討すると述べている

29日、ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリストであるジェイムズ・セイファート氏はツイッターで、グレイスケールとビットワイズの両ETFに関するSECの決定は思ったより早く来たが、どちらも予想通りであったと述べた。