ガーナ銀行が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験運用導入へ向けて動いていると報じられた。

アーネスト・アディソン中央銀行総裁は、ガーナの首都アクラで今週開かれた記者会見で、ガーナ銀行がCBDC創設に向けて、すでにかなり先まで前進していることを明かした。

記者会見のなかで総裁は、計画中のデジタル通貨「eセディ」に関して、開発及び評価段階を通過後、全国展開するかどうか決定すると話した。

総裁によると、最終段階では、CBDCが全国に流通する前に実現可能性に関する問題を最終解決するためのパイロットスタディを実施するという。

これまでのプロセスに関してアディソン総裁は、既にデザイン段階が完了間近であり、第2段階へ向けて実行チームがスタンバイしていると語った。パイロットスタディは、モバイル決済での限定導入になるという。

「そのパイロットスタディの結果から、実現可能性を判断し、効果的に運用するにはどこを調整しなければならないかを検討する」と、総裁は言い添えた。

アディソン総裁の次のような発言からもわかるように、ガーナは、CBDC開発でアフリカ大陸における草分け的存在になろうとしている。

「ガーナ銀行は、アフリカの中央銀行のなかでもいち早くデジタル通貨へ取り組んでいることを宣言し、eセディのコンセプトを検討してきた」

実際、ガーナ銀行は19年後半からCBDC創設の可能性を模索しており、20年6月には、試験的eセディ・プロジェクトのパイロットを開始する準備があると認めていた。