G20財務相・中央銀行総裁会議が8日午後から福岡市で開幕する。日銀の黒田総裁は記者団の質問に答えて、世界経済の現状分析と対策のほかデジタル経済や金融規制が議題になるだろうと話した。
会議に先駆けて黒田総裁は、世界経済の現状認識や対策、高齢化社会への対応などを議論するほか、「最近の技術革新、デジタル経済」を踏まえた議論や「金融規制」についても引き続き議論することになると述べた。
すでに8日の午前中には、麻生副総理兼財務大臣などが参加してグーグルやアップルなどの多国籍企業を念頭に置いたデジタル課税に関するシンポジウムが行われた。
麻生氏は経済の急速なデジタル化に国際課税が追いついていないとし、「デジタル化は一部の多国籍企業にとって税負担の軽減になっている」と話した。さらに「一国で規制するより、多国間で規制を進めるべき」と各国で協調してルール作りをするべきと訴えた上で、加盟国でビッグルーザーが出ないような構造が必要だと話した。
今回のG20財務相・中央銀行総裁会議は、8日~9日の日程で開かれる。8日は16時から本会議が開かれる予定で9日の17時30分からは議長国の記者会見が予定されている。
今回の会議では、仮想通貨とマネーロンダリング、新たな金融システムにおける利用者保護のあり方なども話し合われる見込みだ。
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