米eコマース大手のオーバーストック・ドットコムのパトリック・バーン前CEOが、保有するオーバーストック株全てを約9000万ドル(約97億円)で売却し金と銀、そして2種類の仮想通貨を購入した。米国の景気後退に備えることが理由だという。

バーン氏は、「オーバーストックにいる元同僚たちへ」と題した声明文の中で、金と銀、2種類の仮想通貨が「景気に反循環的な資産」であることを指摘。今回の投資の目的は、オーバーストックにとってのリスクヘッジだったと説明した。

「合法化されるまで6ヶ月待たなければならないが、2020年3月17日以降ならいつでも、必要であればオーバーストック株を買い戻すことで資本注入をすることができる。(中略)もし米国経済が崩壊し始めても、睡眠時間を削らなくて良い。なぜなら、あなたには、すべての財産を経済危機が起きたら急騰する資産に変えた友達がいるからだ。そしてその友達は、あなたのビジネスのことをよく知っており、あなたに感謝している。」

またバーン氏は、「ディープステート(SECなど官僚組織)」から邪魔されないために上記の資産を選んだことも明かした。

バーン氏は、先月にオーバーストックのCEOを辞任。同氏は、仮想通貨子会社tZEROの立ち上げ、オーバーストックのビットコイン(BTC)決済受け入れなど、仮想通貨関連事業に積極的に取り組んできた。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版