米トランプ大統領の元経済担当大統領補佐官ゲイリー・コーン氏が、ブロックチェーン関連のテック企業スプリング・ラブズの顧問委員会に加わった。世界の政治と経済を動かしてきた人物が、ブロックチェーン業界にどんな知見をもたらすのか注目が集まる。

コーン氏は、ゴールドマン・サックスのCOOや米国家経済会議(NEC)の委員長をした経歴があるほか、17年から18年にかけてトランプ大統領の経済担当補佐官を務めた。昨年12月に施行されたトランプ政権の税制改革を引っ張ったのはコーン氏だった。またトランプ政権の国際および国内経済政策アジェンダを監督した。

スプリング・ラブズのアダム・ジワン会長兼CEOは、コーン氏の経済市場に関する知識とブロックチェーン業界の相乗効果に期待していると語り、次のように述べた。

「国際経済と前例のないネットワークの複雑さを理解することにおいて、ゲイリーはその豊かな経験を生かしてくれだろう」

スプリング・ラブズは、銀行と企業間で身元情報と資産情報を交換するためにブロックチェーンを利用する米国のテック企業。同社は「ネットワークの参加者が、元データをシェアすることなく、価値ある情報の交換ができる」スプリング・プロトコルを開発中である。

3月にフォーブスが伝えたところによると、スプリング・ラブズは創設わずか4か月後に、初期投資で1470万ドルを調達することに成功。また、仮想通貨取引所コインベースの最高法務責任者ブライアン・ブルックス氏に顧問委員会に迎えている。