米国で初めてとなるソラナのステーキング対応ETFが取引初日を迎え、1200万ドルの資金流入を記録した。仮想通貨ステーキング対応ETFとしては好調な滑り出しとなった。
「REX-オスプレイ・ソラナ・ステーキングETF」は、7月2日にCboe BZX取引所に上場された。ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏によれば、このETFは初日に3300万ドルの取引高と1200万ドルの流入を記録したという。
このETF(ティッカー:SSK)は、現物のソラナ(SOL)への直接投資に加え、ステーキングによる利回りも得られる仕組みとなっており、米国で初めて承認された仮想通貨ステーキングETFだ。
ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏は「堅調なスタートだった」と評価し、取引開始20分で800万ドルの出来高があったことを報告している。
バルチュナス氏もこの初日の出来高に注目し、「ソラナの先物ETFやXRPの先物ETFをはるかに上回った」と述べた。
一方で、2024年1月に上場された現物ビットコインETFやイーサリアムETFの初日と比べれば、規模は大きく劣る。これらのETFは初日に合計で46億ドル相当の取引があった。
REX-オスプレイETFのステーキングおよびカストディ業務を担うアンカレッジ・デジタルの共同創業者ネイサン・マコーリー氏は「仮想通貨ステーキングETFの上場は、デジタル資産にとって重要な転機であり、仮想通貨エコシステムへの全面的なアクセスに向けた大きな前進だ」と述べた。
REX-オスプレイETFは、当初の登録が通過した後、5月下旬に米証券取引委員会(SEC)から異議を受けるという規制上の壁に直面した。
争点となったのは、この商品が証券法上「投資会社」に該当するかどうかという点だった。しかし同社は、保有資産の40%以上を米国外籍の他のETPに投資する構造にすることで、法的な障壁を回避した。
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アルトコインETFの夏へ
REX-オスプレイのETFは、SECの承認がまだ必要とされている現物ソラナETFとは異なり、1940年投資会社法の枠組みを採用しており、通常の19b-4申請プロセスを回避している。
これについて、ノバディウス・ウェルスマネジメントのネイト・ジェラシ氏は5月に「規制の迂回ルートだ」と指摘。ただし、一部ではこのETFが本当の意味での現物ソラナETFと呼べるのか議論もある。
とはいえ、今回のETFの動向は、年内にも登場する可能性がある現物ソラナETFに対する機関投資家の需要を測る材料にもなり得る。
セイファート氏とバルチュナス氏は、年末までに現物ソラナETFが承認される確率を95%と見積もっている。
セイファート氏は今週初め、「2025年後半には新たなETFの波が来る」と述べ、XRP、ソラナ、ライトコイン(LTC)の現物ETFが年内にSECの承認を得る確率は95%との見方を示した。
なお、SECは今週、グレースケールによる「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換申請を承認した。このファンドは、時価総額上位5つのデジタル資産を構成銘柄とするバスケット型商品だ。
SOL価格は控えめな反応
ソラナ価格は過去24時間で3.6%の上昇と、他の主要アルトコインと比べて控えめな反応を示している。
執筆時点でのSOL価格は153ドル付近で、過去1週間では約5%上昇したが、1月の高値からは依然として48%下落している。
一方、CMEでのソラナ先物には記録的な需要が見られ、ETF上場後には建玉が1億6700万ドルに達した。
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