ロシアの閉鎖都市サロフにある全ロシア実験物理学研究所(VNIIEF)で、スーパーコンピューターを用いて仮想通貨ビットコイン(BTC)の不正マイニングを行った元研究員3名のうち、アンドレイ・リブキン被告が3年3ヵ月の実刑判決を言い渡された。また20万ルーブル(約34万円)の罰金を科された。ロシアのニュース専門メディア「RT」が10月25日に報じた

リブキン被告は、VNIIEFに数年前に導入されたばかりのスーパーコンピューターを利用し不正マイニングを行った容疑で、「コンピューターの不正利用」として判決を受けた。リブキン被告らは、マイニングがばれないように独自にソフトウェアを開発した上で実行していたという。

既報の通り、リブキン被告に協力した1名は、すでにこの9月に45万ルーブル(約75万円)の罰金を科せられている。また残り1名は、4年の懲役刑と罰金刑となったそうだ。

サロフ(旧アルザマス16)はソビエト連邦以来の核兵器開発の中枢となっている秘密地域だ。外国人や観光客の立ち入りは禁じられており、サロフ外のロシア人が旅行などで訪れる際にも特別な許可が必要という。VNIIEFは旧ソビエトの核兵器に関する最高レベルの研究開発センターにあたり、現在はロシアの国営原子力企業ロスアトムが所有している。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版