フィリピンのリザル・コマーシャル・バンキンググループ(RCBC)は20日、ブロックチェーンを使って日本からフィリピンへ送金するサービスを計画していることがわかった。日本の金融機関とパートナーシップを組んで行う方向で検討しているという。RCBCの関係者が地元メディアのビジネスワールドに対して明らかにした。

 RCBCでファースト・シニア・バイス・プレジデントを務めるマニー・ナルシソ氏がビジネスワールドに語ったところによれば、この事業は、IBMの世界規模のブロックチェーン・パイロット事業の一部として行われる。日本で働くフィリピン人を対象とし、フィリピンへ送金する際に使ってもらう。

 「この技術によって、日本で働く外国人労働者にサービスを提供したいと思っており、私たちは日本の2つの銀行との間でパートナーシップを結ぼうとしている」と、ナルシソ氏は述べている。

「日本にいる外国人労働者は、このサービスによって送金をより早く、そして安く、手数料を低く、使うことができるようになるだろう」

 ブロックチェーンを使くことで、SWIFTのネットワークを使う必要がなくなり、より安価に送金サービスを提供できるようになるという。

 RCBCは、日本がアジアにおける最大の送金元であると指摘する。フィリピンの中央銀行のデータによれば、日本のフィリピン人労働者による送金は、4月で1億7443万ドルに達した。

 ナルシソ氏は、りそな銀行との提携を検討していることを明らかにした。「我々は既にりそな銀行とパートナーシップを結んでおり、最初の選択肢として彼らを検討している」と、ビジネスワールドに応えている。もう1つの提携先については言及しなかった。