分散型ストレージネットワークのファイルコイン(Filecoin)が10月15日にメインネットを立ち上げる予定であることを発表した。
ファイルコインは9月27日のブログの中で、「10月15日あたり」にメインネットのローンチを見込んでいると発表。10月19日から23日をメインネット立ち上げをお祝いする1週間にすると伝えた。
米国シリコンバレーのProtocol Labs社が開発を手掛ける。PCやスマートフォンのストレージの空き領域をネットワークに提供することで巨大なクラウドを形成し、安全にデータを分散して保管することができるネットワークだ。
インターネットの時代において中央集権的なデータ管理プロトコルであるHTTPの代替としてP2Pでデータを直接やり取りするIPFS(InterPlanetary File System)が次世代プロトコルとして注目されている。ファイルコイン(FIL)は、ユーザーが持つ未使用のストレージを売買するために使われる仮想通貨であり、IPFS普及を後押しする仕掛けとなる。
現在ファイルコインはテストネット中。2017年にはICO(イニシャル・コイン・オファリング)で2億ドル(約210億円)を30分ほどで調達したことで話題を呼んだ。
ファイルコインによると、現在34カ国から400を超えるマイナーがネットワークに参加していおり、ストレージの容量は325ペビバイト(PiB)を超えた。「1080pの映画9000万本」や「Wikipedia 完全コピー1400個分」、または「現在までに全ての言語で書かれた書物の7倍」に相当する容量だという。