ファイルコイン財団は、デジタルアーカイブの「ウェイバックマシン」を運営する米国の非営利団体、インターネットアーカイブに対し、1,000万ドル相当の仮想通貨を寄付した。

金曜日の発表によると、ファイルコイン財団は、5万ファイルコイン(FIL)トークン(執筆時の時価で1,000万ドル以上に相当)をインターネットアーカイブに寄付したとのことである。 この寄付金は、インターネットアーカイブが、書籍、データ、Webページ、音楽、ソフトウェアなどの同社のオンライン電子図書館へのアクセスを強化するために役立てられる。

今回の寄付に加え、インターネットアーカイブの創設者であるブリュースター・ケール氏とパートナーシップ部門の責任者であるウェンディ・ハナムラ氏が、ファイルコイン財団と分散型ウェブのためのファイルコイン財団(FFDW)の顧問委員会に名を連ねることとなった。

デジタル図書館の館長兼コンピューターエンジニアであるケール氏は、「インターネットを丸ごと記録するための大胆な取り組み」として96年にインターネットアーカイブを設立した。同氏は、ファイルコインのような新しいテクノロジーによってさらに分散化を進めることが、デジタル図書館の変革を促進することになるであろうと期待を寄せており、以下のように述べている。

「図書館は、バビロニア時代のシュメールの楔形文字であれ、パピルス紙であれ、マイクロフィルムであれ、常にその時代のテクノロジーを利用してきており、現代のインターネットアーカイブは、ハードドライブ上に構築されている。私たちが望んでいるのは、ファイルコインのような新しいテクノロジーがストレージ市場に革命をもたらし、ストレージ市場を分散化してくれることであり、同じ志のアプローチを共有する組織と連携できることを非常に嬉しく思う」

非営利団体であるインターネットアーカイブは、仮想通貨導入の先駆者であり、11年以降、主要仮想通貨であるビットコイン(BTC)による寄付を受け付けている。以来インターネットアーカイブは、公開されているビットコインアドレスで880 BTCを受領しており、合計残高は4.5 BTC、即ち約27万ドル相当(執筆時の時価で)となっている。

現在インターネットアーカイブでは、イーサ(ETH)、リップル、ジーキャッシュ(ZEC)、ビットコインキャッシュ(BCH)などのアルトコインによる公開されたアドレスを介しての寄付も受け付けており、さらに仮想通貨取引所であるチェンジリーを介したドージコイン(DOGE)など、その他数多くのアルトコインによる寄付も可能となっている