韓国の大手仮想通貨取引所のビッサムは、1ヶ月にわたって止めていた、新規ユーザー登録を再開する。韓国メディアの聯合ニュースが29日に報じた。ビッサムと、パートナーである韓国農協銀行との間で、サービス再開に向けて、合意が締結される見込みだと報じられている。

 農協銀行の広報担当者は、ビッサムは銀行からの支援を得る代わりに、韓国の法律で定められた要件を満たすことになると語っている。

 農協銀行は7月末にビッサムへのサービスを停止していた。この決定の約1ヶ月前、ビッサムがハッキングによって1700万ドル相当の仮想通貨が盗まれたため、サービス停止はハッキングが理由だとささやかれていた。

 農協銀行の関係者は「私たちは投資家の資産を別に管理することとし、利子や預金は受け入れない」と述べた。

 1月、韓国政府は仮想通貨取引所への広範囲な規制を導入。外国人を禁止し、すべての投資家は本名による銀行口座とアカウントを紐づけなければならなくなった。

 ビッサムは複数回に及ぶハッキングが起こり、経営陣に対してコンプライアンスを確保することへ圧力が掛かってきた。

 今回、ビッサムと農協銀行が新規アカウント登録の再開に向けて合意するという報道を受け、市場は既に反応している。

 ビッサムでの取引高は過去24時間で大幅に増加。ビッサムでのBTC / 韓国ウォンのペアの取引高は27日から28日にかけて70%にまで高まった。

 ビッサムは現在、毎日の取引高で世界第5位の仮想通貨取引所だ。過去24時間での取引高は約3億6240万ドルにのぼる。