米司法省副長官リサ・モナコ氏は、米連邦捜査局(FBI)が新しいチームを結成し、デジタル資産分野での取締りを強化することを発表した。

17日に開催されたミュンヘン・サイバー・セキュリティ会議でモナコ氏は、FBIが「仮想資産搾取ユニット」と呼ばれる「仮想通貨に特化したチーム」を創設することを発表した。このユニットには暗号の専門家が含まれるほか、ブロックチェーン分析の手段も備え、不正資金の追跡と押収を担当する。

司法省の国家仮想通貨執行チーム発足を発表してから、4カ月以上経ってからのFBIチームの結成となる。両者は協力して、「仮想通貨を悪用する」犯罪者を追及していく。

「ランサムウェアやデジタル恐喝は、仮想通貨を燃料とする他の多くの犯罪と同様に、犯罪者が支払いを受ける場合にのみ機能する。つまり、彼らのビジネスモデルを破壊しなければならない。通貨は仮想かもしれないが、企業へのメッセージは具体的だ。私たちに報告していただければ、お金の流れを追うことができ、あなたがたを助けるだけでなく、うまくいけば次の被害者を防ぐことができる」

Lisa Monaco speaking at the Munich Cyber Security Conference on Thursday

FBIは現在、100種類のランサムウェアの亜種を調査している。モナコ氏は、司法省が国際仮想通貨イニシアティブを立ち上げ、ブロックチェーンを通じた資金の追跡とデジタル資産に対する規制を促すための「より共同した国際法執行活動」を可能にすると述べた。

10月に司法省の仮想通貨執行チームが設立される前に、タスクフォースが、米国のコロニアルパイプラインシステムへの攻撃を受けて、身代金の支払いに使用された200万ドル以上の仮想通貨を押収した。これまでで最大の押収で、チームは36億ドルのビットコイン(BTC)を管理し、2016年に仮想通貨取引所ビットフィネックスでのハッキングに関連する2人の逮捕を命じた。