フランスの判事であり、2024年6月から欧州議会議員を務めるサラ・クナフォ氏は、欧州連合(EU)に対し、戦略的なビットコイン(BTC)備蓄の創設を求める一方で、欧州中央銀行(ECB)が開発中の中央銀行デジタル通貨(CBDC)「デジタルユーロ」の導入を拒否するよう求めた。

クナフォ議員は、欧州議会で行ったビットコイン(BTC)支持のスピーチをX(旧Twitter)に投稿し、「デジタルユーロにはノー、戦略的ビットコイン備蓄にはイエス」と述べた。

この投稿には、欧州議会での彼女のスピーチの映像も含まれており、彼女はECBの「全体主義的な誘惑」を批判し、仮想通貨に対する過度の規制から、ビットコインの分散型の性質を受け入れる方向へ転換すべきだと訴えた。

クナフォ議員、欧州の「規制と課税中心」の方針を非難

クナフォ議員は演説の中で、世界の仮想通貨規制の動向を比較し、2021年にビットコインを法定通貨に採用したエルサルバドルの事例や、米国の次期大統領であるドナルド・トランプ氏の仮想通貨に寛容な政策に言及した。

また、12月上旬に米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長がビットコインを「デジタルゴールド」と表現したことにも触れた。

一方で、クナフォ氏は「欧州は異なるアプローチを取っている」と指摘し、地域の規制当局は主に「規制、課税、そしてイノベーションの抑圧」に焦点を当てていると非難した。

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European MP Sarah Knafo provided a pro-Bitcoin speech before the EU Parliament. Source: Sarah Knafo 

欧州議会でのスピーチで、クナフォ議員は「パラダイムを変える時が来た」と強調した。彼女は以下のように述べている。

「我々の人々をインフレーションや国家の経済的な誤判断から守る時が来た。欧州中央銀行が完全に支配するデジタルユーロという全体主義的な誘惑にノーと言う時が来たのだ。」

さらに彼女は、次のように警鐘を鳴らした。

「私たちは、明日、欧州の官僚がソーシャルメディアでのコメントや不快な意見を理由に、特定の取引を禁止したり、クリックひとつで我々を銀行システムから排除するようなディストピア的な世界は望んでいない。今こそ、自由に賭ける時だ。」

ECB、2025年に「デジタルユーロ」導入の最終判断を予定

ECB(欧州中央銀行)は、4年以上にわたりCBDCの概念を公式に研究してきたが、EUはまだデジタルユーロの導入に関する最終的な決定を下していない。

ECBは、2020年10月にデジタルユーロに関する初期報告書を公表し、その可能性とリスクを検討する長期的な調査を開始した。

欧州の当局は、デジタルユーロのプライバシーリスク、民間の決済企業への脅威、その他の問題を巡り、デジタルユーロ導入の是非について苦慮している。

ECBの最新の「ルールブック(規則集)」では、デジタルユーロの潜在的な導入に向けた準備を続けており、2025年10月までに最終決定を行う予定であると記載されている。

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