欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、ブロックチェーンを含めたフィンテックの包括的な枠組み作りに乗り出す計画だ。今週中にも詳細が発表される模様。ロイター通信が5日に伝えた。

 クラウドファンディングやブロックチェーン技術の標準化などの問題に対し、欧州委はEU全域に適用する包括的なルールを作成する考え。「新しい枠組みは、欧州のパスポートを提供するもので、プラットフォームの適切な管理と資金提供者の保護を確実にする」という。

 欧州連合は、仮想通貨ではなく、ブロックチェーンの扱いに力を入れている。先月上旬には、ブロックチェーンを対象とした「EUブロックチェーン・オブザーバトリー&フォーラム」の立ち上げを表明した。同フォーラムはブロックチェーンの経験と専門知識を総合的に蓄え、新たなアイデアと方向性を議論し発展させる場と説明している。

 仮想通貨に関しては、EUの金融安定・金融サービス担当委員であるバルディス・ドムブロフスキス氏が先月26日、欧州委のスピーチで「必要ならば規制を導入する準備ができている」と発言。「EUはブロックチェーンのイノベーションを歓迎しなければならない」と続けた。