水曜日と木曜日はFOMC、ECB理事会が予定されており、木曜日の英選挙、15日の対中追加関税と重要イベントが目白押しのため、金融市場は様子見姿勢が強い状態だ。ダウ平均は0.10%安、独DAXは0.27%安と欧米株式市場は概ね小幅に下落して終了した。

ユーロドルは1.1092、ユーロ円は120.68とともに上昇している。12月独ZEW景気期待指数は10.7と前月の-2.1から大きく改善したことが材料となった。ドイツの輸出と個人消費が従来の予想より順調との見方が改善につながったようだ。ユーロ圏ZEW景況感指数も11.2と大きく改善している。

注目の米中協議はウォール・ストリート・ジャーナルが「米中両国は15日に発動する追加関税の延期で調整している」と報じ、前向きな交渉が進んでいることが報じられている。ただし、最終的にはトランプ大統領の決断にかかっており、それが買いを抑える要因になっている。

その他、トランプ大統領の弾劾決議案が公表され、来週にも下院司法委員会で採決し弾劾訴追される見通しとなった。しかし上院は共和党が過半数を占め、実際に罷免となる可能性は低いと見られている。
米10年債利回りは0.49%高の1.840%となり、ドル円も108.78円まで円安が進んでいる。

ユーロ円 テクニカル分析と相場見通し

 今日のユーロ円予想レンジ
120.10~121.00

FOMCは水曜日に終了し、明日午前4時に結果が発表される。今回は政策金利の据え置きと予想されているが、パウエルFRB議長の記者会見までは少なくとも様子見姿勢が強いだろう。ECB理事会の結果も明日予定されており、なかなかポジションを傾けにくい状況だ。ユーロドル、ドル円が上昇したことを受けて、ユーロ円は雲上限から上放れて上昇しているが、10月31日を起点とする下降トレンドラインが上値を抑える可能性があるだろう。11月14日を起点とする上昇トレンドラインとの間で三角持ち合いとなっており、狭いレンジでの値動きになる可能性が高い。三角持ち合い解消には追加材料がほしいところだろう。