仮想通貨イーサリアム(ETH)のハードフォーク、コンスタンチノープルの延期をめぐって、イーサリアムのコア開発者のピーター・シラジー氏は18日、「延期は2月27日まで続く予定」と発表した。

より効率の良いアルゴリズムへの一歩と見られるハードフォーク、コンスタンチノープルは、16日、リエントランシ攻撃とよばれるスマートコントラクトにありがちな脆弱性が発見されたことにより、延期されていた。延期前は、ハードフォークは第708万ブロック以降に適用される予定だったが、今回の発表によって728万ブロック以降に適用されることが決まった。

イーサリアムコミュニティ内の多くがコンスタンチノープルを支持しているため、ビットコインキャッシュ(BCH)の時のように混乱は起きず、新たな仮想通貨は生まれないと見られている。

ただ理論上、アップグレード前のイーサハッシュを好む新たな仮想通貨が誕生する可能性もある。実際、コンスタンチノープルでは、1ブロックあたりの報酬を3ETHから2ETHに削られるため、以前のブロックに残るインセンティブがない訳ではない。

16日に延期が決まったことで仮想通貨相場は下落に転じていたが、セキュリティの脆弱性が発見されたハードフォークを「直前で食い止めた点などコミュニティーが機能している点を評価する声」も出ていた。