2020年第2四半期を通じ、イーサリアム(ETH)の分散型アプリケーションは、分散型金融(DeFi)が主導する形で大幅な成長を示した。

分散型取引所(DEX)が急成長の最前線となっており、コンパウンド(Compound)のマイニングアクティビティによるスワッピングアクティビティが浸透している。

Our Networkによると、「Curve」は、ユーザーが様々なステーブルコインを切り替えて収益を最大化するのに役立つため、イールドファーミングの最大の受益者の1つだった。

Curveは様々なタイプのステーブルコインとラップされたトークン間のスワップのみをサポートする自動化されたマネーマーケットだ。この制限により、Curveは競争力のスリッページと手数料を提供できている。

Curveの預金は6月にほぼ3倍に増加した。1日のボリュームは6000万ドルにたっし、これは以前の30倍にのぼる。テザー(USDT)ペアの需要が最も高く、総量の58.5%以上を占めている。これはUSDTが長期間わたって、COMPイールド獲得で最も効率が良いからだ。

UniswapもCOMP流行の恩恵を受け、6月の月間ボリュームが倍増した

Kyberと0xはより控えめなパフォーマンスを示しているが、それでも月間のボリュームは高水準となった。

DeFi人気の煽りを受けたゲーム

DappRadarの第2四半期のレポートによると、DeFiの優位性が間接的にゲーム関係のアクティビティの減少につながっている。第2四半期に80億ドルを超える金額がDeFiプラットフォームで取引されたため、ガス価格が急上昇した。

イーサリアムのゲームDAppエコシステムは、手数料が上昇したことによる影響を受けたようだ。DappRadarは、前四半期と比べ、チェーン上のゲーム関連のアクティビティが79%減少したと指摘している。

DappRadar

出典: DappRadar

一方、EOSではゲーム関係の取引量が前四半期で約80%増加した。イーサリアムでの減少が影響したおうだ。これはEOSプラットフォームにとってはポジティブなニュースだが、2019年後半のEIDOSエアドロップによる影響からまだ完全に回復していない。取引高は2019年第2四半期よりもはるかに少ない形となっている。

トロン(TRX)はいくつかのイーサリアムプロジェクトをチェーンに移植した後、DeFiエコシステムの成長をみた。以前ローンチされた単一担保DAIのクローンに加え、Oikos.cashという名前のプラットフォームがSynthetixとUniswapのトロン版の両方を作成した。それにも関わらず、第2四半期の総取引量は1500万ドルだった。トロンのアクティビティの大部分は、ギャンブルと「ハイリスク」のカテゴリーにとどまっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン