米国の仮想通貨取引所ErisX(エリスX)は、米商品先物取引委員会(CFTC)に対して、イーサリアムの先物取引に関する意見書を提出した。エリスXは意見書の中で「イーサの先物契約の導入は、市場の成長と成熟にプラスの影響を与えるだろう」と指摘している。
意見書は2月15日に提出された。この意見書はCFTCの要請に応じて出されたものだ。
エリスXは、「CFTCが規制するマーケットで法令に則ってイーサ先物が上場し、取引されることは、オープンかつ透明で、競争力があり、健全なデリバティブ取引市場を構築しようとするCFTCの取り組みと一致するものだ」と、意見書の中で主張している。
エリスXは、現在のイーサリアムの市場について、規制の明確性が欠如しているため、認可された企業がこの分野に参入することを妨げていると指摘。その結果、「規制されていない、または規制が緩い」海外の取引所やブローカーがこのギャップを埋める形となり、優勢になっていると主張している。
さらに価格のボラティリティや流動性についてのリスクを次をように指摘している。
「イーサに固有のものではないが、現在の細分化されたグローバルな取引プラットフォームの市場構造と、規制の監視と運用の透明性・完全性の程度が大幅に異なる『取引所』によって悪化している」
そして、エリスXは、CFTCが規制するイーサリアムの投資商品が機関投資家などの市場参加を広げ、「より堅牢であり、流動的で回復力のある市場」と、より良いリスク管理、より効率的で正確な価格発見機能をもたらすと主張する。
エリスXは、伝統的な先物市場を手掛けていたエリス取引所が新たに始めた取引所だ。ビットコイン、イーサリム、ライトコインのスポット取引と先物契約を手掛ける予定で、当局の承認を得た上で、2019年の第2四半期にも取引をスタートさせる計画だ。
エリスXは12月にラウンドBの資金調達を実施し、フィデリティやナスダック、また日本のマネックスグループなどから2750万ドルを調達した。また1月にはコンセンシス創業者であるジョセフ・ルービン氏が、エリスXの取締役に就任している。