エルサルバドルのナイブ・ブケレ大統領が、2024年2月の大統領選挙で再選を目指すための出馬書類を提出した。ブケレ大統領は2021年9月にビットコインを同国法定通貨とするなど、筋金入りのビットコイン推進派として有名だ。

一方エルサルバドルの弁護士であるアルフォンソ・ファハルド氏などの批判者によると、ブケレ氏が連続して二期再選されることは憲法上禁止されているという。

だがエルサルバドルの最高裁判所は2021年9月、ブケレ氏が2期連続で大統領選に出馬することを認めており出馬は確実視されている。

ロイターによると、ブケレ氏が所属するヌエバ・イデアス党の支持率は70%で圧倒的だ。

ブケレ政権は国の経済を強化することを目指して、技術革新に対する全ての税を撤廃するなどテクノロジー推進政策を実施している。米運用会社ヴァンエックの戦略アドバイザーであるガボール・グルバクス氏は最近「エルサルバドルはアメリカのシンガポールになる可能性がある」としている。

ちなみにビットコイン推進政策以外で、ブケレ大統領の人気は徹底的なギャング対策からきている。ブケレ大統領がギャング取り締まりに動いてから、エルサルバドルの殺人率は、2015年の10万人あたり106件から2022年の7.8件へと92.6%減少。現在ではラテンアメリカで最も低い犯罪率を誇っている。

エルサルバドルの大統領選挙は2024年2月4日に行われる予定だ。

<終>