ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏は、ビットコイン(BTC)の価格チャートが約50年前の大豆市場の動きと類似していると指摘した。当時、大豆価格は高値をつけた後、供給過剰を背景に50%急落した。

「ビットコインはチャート上でまれな“ブロードニング・トップ(拡大型天井)”を形成している。このパターンは相場の天井として有名だ」とブラント氏はコインテレグラフに語った。

同氏は「1970年代の大豆相場でも同様のパターンが現れ、その後50%下落した」と付け加えた。

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過去30日間のBTC価格推移 Source: CoinMarketCap

ブラント氏はまた、この展開が再現された場合、マイケル・セイラー氏率いるストラテジー(MSTR)も「沈む可能性がある」と警告した。

ストラテジーの株価は過去30日間で10.13%下落しており、保有ビットコインは純資産価値(NAV)の低下圧力に直面している。

「最終上昇」は来ない可能性も

ブラント氏はさらに、「仮想通貨コミュニティが待ち望む“ビットコインの最終上昇”は訪れないかもしれない」と述べ、BTCが6万ドル台まで下落する弱気シナリオの可能性を示した。

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BTC相場は1977年の大豆相場のように天井を付けるか. Source: Peter Brandt

しかし、多くのアナリストは依然として強気であり、ビットメックス共同創業者のアーサー・ヘイズ氏らは「このサイクルにはもう1度大きな上昇が残されている」と主張。上値目標として25万ドルを想定している。

コイングラスのデータによれば、第4四半期はビットコインにとって歴史的に最も強い時期で、平均リターンは78.49%に達する。また、10月も例年強い月として知られている。

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第4四半期は歴史的に好パフォーマンス Source: CoinGlass

関税懸念で市場心理が悪化

ただし、足元では市場心理が急速に悪化している。トランプ米大統領の関税発言が市場全体の調整を誘発し、仮想通貨も最高値圏から反落。アナリストはより慎重な姿勢を示し始めた。

恐怖強欲指数は、通常なら強気相場が続くはずの10月にもかかわらず、水曜時点で「極度の恐怖」の25を記録した。

トレーダーのAlphaBTC氏「ビットコインはここを維持し、直近の高値・安値パターンを崩さずに再び月初の水準を試す必要がある」とXで述べた。

しかしすべてのアナリストが弱気一色ではない。

21シェアーズの投資スペシャリスト、デイビッド・ヘルナンデス氏は「米消費者物価指数(CPI)が緩和を示すか、“完全なディスインフレ継続”の兆候が出れば、ビットコインの上昇機会はすぐに再び訪れる可能性がある」と述べ、「ビットコインは弾ける寸前まで巻き上げられている」と表現した。

また、MNトレーディング・キャピタル創業者のミカエル・ファン・デ・ポッペ氏は、金価格が直近高値から5.5%下落したことに触れ、「資金のローテーションがビットコインやアルトコインに向かい始めている可能性がある」指摘した

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