レイヤー1ブロックチェーン「カデナ」のネイティブトークンKDAが22日、創業チームによる「市場環境の悪化を理由とした事業終了」の発表を受けて、わずか90分で60%急落した。
カデナは22日、「事業運営を継続することが不可能となり、カデナ・ブロックチェーンに関するすべての事業活動およびアクティブなメンテナンスを即時に停止する」とXで発表した。
投稿ではさらに「このプロジェクトに関わってくださったすべての方々に深く感謝する。市場環境の悪化により、この独自の分散型プラットフォームの採用を促進し、支援を続けることができなくなったことを遺憾に思う」と述べている。
カデナは2016年、スチュアート・ポープジョイ氏とウィル・マルティノ氏によって設立された。
ポープジョイ氏はかつてJPモルガンのブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンスのリーダーを務め、マルティノ氏は米証券取引委員会(SEC)の仮想通貨関連のテックリードを務めた後、カデナに参画していた。
「ビジネス向けブロックチェーン」を標榜した同社の終焉は、イーサリアムやソラナなどの大手チェーンとの競争が激化する中で、小規模ブロックチェーンが持続的なユーザー基盤を構築し、収益化することの難しさを浮き彫りにしている。
コインゲッコーのデータによると、KDAは2021年11月に時価総額40億ドル近くまで上昇したが、現在は3090万ドルにまで落ち込んでいる。
ネットワーク自体は稼働継続
カデナは、事業清算のための小規模なチームを残すと述べた一方で、独立したバリデータは今後もトランザクション処理やブロックのマイニングを継続できると説明した。
「カデナ・ブロックチェーンは当社が所有・運営するものではない。完全に分散化されたプルーフ・オブ・ワーク型スマートコントラクト・ブロックチェーンとして、ネットワークは独立したマイナーによって運営され、オンチェーンのスマートコントラクトおよびプロトコルはそれぞれのメンテナーによって独立的に管理されている」とカデナは説明している。
また、カデナは「今後、当社の関与なしで中断なく稼働を続けられる新たなバイナリを提供する予定であり、すべてのノード運営者に迅速なアップグレードを推奨する」と述べた。
トークンの配分計画は今後協議
KDAトークン自体は存続する予定であり、カデナチームは、2029年11月にリリース予定の8370万KDAの配分方法について、コミュニティとの協議を行う方針を示した。
さらに、2139年までにマイニング報酬として配布される予定のKDAは、残り5億6600万トークンに上ると付け加えた。
bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】