ダウ・ジョーンズ・メディア・グループは18日、ブロックチェーンをベースにしたプライバシー重視のウェブブラウザを手掛けるブレイブ・ソフトウェア(Brave Software)と提携したと発表した。デジタル広告やコンテンツ配信でのブロックチェーン技術の応用を目指す。
ブレイブは、JavaScriptの生みの親で、Mozillaの共同設立者でもあるブランダン・アイク氏によって開発された。ブレイブは、昨年6月に行われたベーシック・アテンション・トークン(BAT)のイニシャル・コイン・オファリング(ICO)で、わずか30秒で3500万ドル(約36億円)を調達した。
ダウ・ジョーンズは、ダウ・ジョーンズ傘下のバロンズやマーケットウォッチの読者の中から先着順でブレイブのブラウザをダウンロードしてもらう。ブレイブのブロックチェーンベースのサービスプラットフォームを介してコンテンツを一部の読者に試験的に配信する。アドウィークによれば、ブレイブのユーザーは、ダウ・ジョーンズ傘下の2つのメディアを含め、様々な広告コンテンツを見ることで、BATトークンを得る。ユーザーは、このBATトークンを使って、プレミアムコンテンツの支払いに充てることができる。
アイク氏は、アドウィークに対して、ブレイブは広告での中間業者を不要にしようとしていると語った。アイク氏は「グーグルに代表されるような広告の中間業者を切り離す試みだ」と述べる。
「中間業者を切り離し、広告主が読者と直接つながるようにし、システムの効率性を改善したい」
アドウィークによれば、ダウ・ジョーンズとブレイブは、「ニュースと情報配信の分野でいくつかの革新的なソリューションをテスト」し、消費者が自らの興味関心に紐づいた広告を見れるようにする「同意ベース」の広告を展開する。