著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

プロフィール:暗号資産交換業者。DMM Bitcoinなら、豊富な取扱い暗号資産(仮想通貨)種類でお取引が可能です。厳重なセキュリティで、お客様が安心して暗号資産のお取引ができる環境を提供します。最短当日に口座開設可能。(暗号資産交換業 関東財務局長 第00010号、第一種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3189号、加入協会:一般社団法人日本暗号資産取引業協会)

・投機筋のポジション動向も重要要素

CFTC(米先物取引委員会)、TradingViewより作成

上図の折れ線グラフは、2022/1/7~現在の週足での金価格である。

また、棒グラフは投機筋のCFTC(米先物取引委員会)にて、毎週金曜日に発表される投機筋のポジション(データは発表週の火曜日時点のポジション)の売買数量を差し引きし、実質的なポジション量(トン)を示したものである。

なお、本稿では都合上、円建ての金価格でZPG(ジパングコイン)の過去の価格の代用を行う。

また、円建ての金価格をZPGとし、単純に金価格という場合にはドル建ての金価格を示すこととする。

金は貴金属の中でも特に人間生活との関わりが深いものであり、宝飾品や産業製品への使用だけでなく、貨幣価値の裏付け資産として価値が広く認められている。

また、金取引の歴史は古く、先物取引も盛んに行われており、市場の流動性が高い商品である。

そのため、相場状況の空気感を掴む上で短期的な価格決定に影響を与えやすい、投機筋のポジション状況を確認することは、金を取引する上で有効な手段の一つといえよう。

上図では、2020年2月末のコロナショック以降の値動きに限ると、投機筋のポジションが800トン以上のロングに傾くと下落し、反対に500トン付近までロングが減少すると価格が上昇に転じる傾向が確認できる(上図 白破線部分)。

現況を確認すると、金価格はコロナショック後の安値(1,700ドル)付近にあり、ポジション量は500トンを下回る水準にあることが分かる。

ポジション推移と価格水準のみを見ると、直近のレンジの下限に位置しており、そろそろ金は買い時との判断を下すこともできるかもしれない。

しかしながら、ファンダメンタルズ面で、米FRBの利上げの行方が非常に注目されており、先行きの金利上昇期待が大きいため、金利を産まない金は選好されにくい状況であるとも考えられる。

そこで、過去の米利上げ局面でのZPG・金価格の推移を確認したい。

続きはこちら