分散型予測市場のポリマーケットが、ユーザーと相対して取引を行う内部マーケットメイカーチームの人材採用を進めている。
ブルームバーグの報道によれば、ポリマーケットは最近、トレーダーやスポーツベッターらに接触し、チーム参加を打診したという。
ポリマーケットは2022年に商品先物取引委員会(CFTC)に対して140万ドルの罰金を支払っているが、規制上の問題を解消したことを受け、米国での事業を再開しようとしている。
ポリマーケットの競合であるカルシは、すでに「カルシ・トレーディング」と呼ばれる内部部門を運営しており、流動性を支えるために自社取引を行っている。この仕組みは一部ユーザーから批判を受けており、先月には顧客に不利な賭け条件を設定しているとして集団訴訟に発展した。
ポリマーケットとカルシは共に、外部の流動性供給者も募集してきた。カルシでは、サスケハナ・インターナショナル・グループのような企業がマーケットメイカーとして参加している。
コインベースCEOが予測市場に言及
ポリマーケットやカルシのような予測市場は近年大きく成長しており、事業提携の拡大や企業評価額の上昇が続いている。
これらのプラットフォームでは、スポーツ結果からニューヨークの翌日の天気まで、あらゆる事象に賭けることが可能だ。
木曜日に開かれたニューヨーク・タイムズ主催のディールブック・サミットで、コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、予測市場における自社トレーディングデスクの存在は市場の精度向上につながり得ると主張した。
「世界で何が起こるのかについてシグナルを得たいという99%の人々のためになるならば、実際はインサイダー取引があったほうが良い」とアームストロング氏は述べ、「本当に質の高い情報」が得られることで、より正確なシグナルを生むとも語った。
一方でアームストロング氏は次のようにも付け加えた。
「市場の健全性を守りたいのなら、インサイダー取引を避けるべきかもしれない。したがって、分散性テストのようなものが必要になる可能性があるが、明確に割り切れる問題ではない」
同席していたブラックロックのラリー・フィンクCEOは、予測市場にそれほど熱心な様子ではなかった。
「われわれは人々が30年後を見通す手助けをしている」とフィンク氏は述べ、「サッカーの賭けではプレーごとに賭けられるが、私はそんなふうに人生を過ごしたくはない」と語った。
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