最近の調整まで仮想通貨ビットコイン(BTC)の価格は1万300ドルを何度も上回ってきた。アルトコインほどではないが年初から力強く推移し、5月に推定される半減期を見据えて幸先の良いスタートを切ったかに見えた。

昨日、相変わらずのボラティリティ(変動幅)の大きさを示したビットコインだが、少し気になるデータも出ている。デジタルゴールドと呼び名の高いビットコインなのだが、最近は金(ゴールド)と相関関係が高いのはビットコインではなくて時価総額3位のXRPであることが明らかになった。

(出典:Coin360 日本時間2月21日午前8時時点)

仮想通貨業界の期待とは裏腹にビットコインと金の相関関係は高くはない。

2020年1月からの主要仮想通貨トップ10と金のリターンの関係を調べたところ、ビットコインではなくXRPの方が金との相関関係が高かった。XRPと金の動きが一致する割合が34・1%であるのに対して、ビットコインは21.5%、イーサ(ETH)は20.1%、ビットコインキャッシュ(BCH)は19%だった。

1月といえば、ビットコインの安全資産説が再燃した月だ。米国とイランの緊張関係が高まり、資金の逃避先としてビットコインが買われているという見方が出た。

一方、米ドルと連動するステーブルコインのテザー(USDT)はマイナス37.7%だった。ビットコインとテザーの相関関係は高いはずであるため、意外な結果だ。

100%の相関関係はそれぞれの仮想通貨と金が完全に同じ方向に動くことを示し、マイナス100%の相関関係は片方が上がる(下がる)時にもう片方が下がる(上がる)ことを示している。0%は両者の相関関係が全くないことを示す。

Correlation between Bitcoin and the top 9 currencies since Jan. 1, 2020.

(主要10の仮想通貨と金の相関関係(2020年1月1日以降))

2019年全体を通して見ると、ビットコインと金の相関関係は安定している。ビットコインと金との相関関係は15.5%と主要仮想通貨トップ10の中で最も金と相関関係が高い通貨となった。2番目はビットコインキャッシュで8.2%、ビットコインSVの7.3%が続く。

一方、2019年はXRPは7.1%と今年に比べて金との相関関係が低い。

Correlation between Bitcoin and the top 9 cryptocurrencies during 2019.

(主要10の仮想通貨と金の相関関係(2019年))

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。