イーロン・マスク氏がオーナーとなって以降、ツイッターの管理体制が変更されたにもかかわらず、偽フォロワーを巡る問題は依然として解決していない。dappGamblの新たなデータによれば、仮想通貨関連のインフルエンサーや企業のアカウントのフォロワーの最大10%が偽物だという。
2023年4月、マスク氏はツイッターの収益を増やすとともに、ボットや偽アカウントの運用を経済的に困難にするために、認証用の月額8ドルの「ツイッターブルー」を導入した。しかし、数ヶ月後、dappGamblの調査により、最もフォローされている仮想通貨アカウントのフォロワーの最大10%が偽物であることが明らかになった。

仮想通貨トークンやエコシステムの公式アカウントについて言えば、シバイヌ(SHIB)が偽物のフォロワーが最も多く、全体の10.26%、つまり8万アカウントが偽物となっている。次いでアバランチ(AVAX)が偽物のフォロワーが8.14%、ポリゴン(MATIC)が7.58%だった。dappGamblは、ツイッターアカウントとその偽物のフォロワーとの関係は、トークンの人気度に依存していると推測している。
dappGamblが仮想通貨アカウントの背後にある社会的なセンチメントを分析した結果、「DAIはツイッター上で最も愛されている(人気のある)コインであり、一方でXRPは最も嫌われている(不人気の)コインだ」という結果が出た。ツイッター上の仮想通貨コミュニティはDAIを「お金の未来」と見なし、一方でXRPを詐欺と結びつける傾向があるとdappGamblは指摘する。

仮想通貨の影響力者や起業家については、サムソン・モウ氏が全フォロワーの中で最も高い割合の偽物のフォロワーを持っている。モウ氏のツイッターには現在、2万6000の偽アカウントがフォローしており、これは彼の全フォロワーの10%を占めている。ツイッターの共同創設者であるジャック・ドーシー氏は偽物のフォロワーが56万(8.62%)、エルサルバドルの大統領ナイブ・ブケレ氏とイーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は偽物のフォロワーが全体の約6.5%を占めている。
その他、偽物のフォロワーが多い著名人には、マイクロストラテジーの共同創設者マイケル・セイラー氏(6.16%)、バイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ氏(5.58%)、そしてテスラのCEOであるエロン・マスク氏(4.76%)などがいる。フォロワーの総数に基づくと、マスク氏を現在67万人以上の偽アカウントがフォローしており、彼自身が解決しようとしている問題に直面していることになる。
偽アカウントを特定する方法の一部には、アカウントが作成された時期を確認する、プロフィール画像、アカウントの自己紹介文、アカウントから送信されたツイートを調査する、アカウントのフォロワーとフォローを確認するなどがある。
先日、マスク氏が詐欺だと呼んだ結果、"Explain This Bob"という名前の人気ツイッターボットが一時停止された。このボットは、インドのプラブ・ビスワル氏によって作成され、OpenAIのGPT-4モデルを使用してアカウントをタグ付けした人々によるツイートを理解し、応答を提供していた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン