2024年、仮想通貨市場は大幅に成熟したと、コインベースとグラスノードの10月15日の報告書が伝えている。スポット仮想通貨ETFへの数十億ドルの資金流入や、ブロックチェーンネットワーク上での取引量の急増がその要因だ。
コインベースの機関投資家リサーチ責任者であるデビッド・ドゥオン氏とグラスノードのアナリストチームが作成したこの報告書は、「スポットETFの成功、オンチェーン活動の急増、取引量の増加から、市場がより深く、流動的で、洗練され、アクセスしやすくなったことが明らかだ」としている。
さらに、ステーブルコインの採用加速とイーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューションの普及は、「市場の成熟と仮想通貨経済の拡大を反映している」と報告書はのべた。
2024年、仮想通貨市場はボラティリティが低下し、投資家がより質の高い資産に流入したと報告書はのべる。ビットコイン(BTC)の3ヶ月スポット価格ボラティリティは60%未満で、2021年の130%近いピークから低下した。グラスノードのデータによれば、2024年第3四半期にステーブルコインとBTCが仮想通貨の総市場資本の大部分を占めた。
ブルームバーグとコインベースのデータによると、1月に米国で上場されたスポットBTC ETFは、第3四半期に約50億ドルをデジタル通貨に引き込んだ。
第3四半期には、ステーブルコインの総市場資本が約1600億ドルという過去最高を記録し、「市場参加者が新旧の様々なユースケースで利用し続けている」とグラスノードは語った。イーサ(ETH) ETFは、2017年に異なるファンド構造で開始され、2024年にETFに転換されたグレースケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)からのキャッシュアウトにより流出が続いた。
スポットETHの価格パフォーマンスはBTCに遅れをとっているが、「価格を超えて見ると、新しく革新的なレイヤー2によって牽引される急成長するイーサリアムエコシステムが見えてくる」と報告書はのべた。
2024年には、日々のアクティブなイーサリアムアドレスが急増し、取引は2023年初頭と比較して5倍に増加した。報告書は、コインベースのベースなどのレイヤー2スケーリングネットワークの普及を触媒としてあげた。同時に、ETHは「8月下旬の9%から9月下旬の40%に回復し、手数料を得るL1ブロックチェーン間での手数料市場シェアを大幅に取り戻した」と報告書は語った。
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