ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、トランプ米大統領による新たな関税措置の脅威を市場が消化する中、2週間超ぶりの安値水準を再び試した。今回の関税案は、デンマークに対してグリーンランド領有を再考させる狙いがあるとされるが、欧州諸国は交渉に消極的な姿勢を示しており、仮想通貨と株式の投資家はリスク回避姿勢を強めている。
米国株式市場ではS&P500指数が火曜日に1.9%下落し、金価格は過去最高値を更新した。仮想通貨の時価総額合計は火曜日に2兆7100億ドルまで減少し、前週水曜日に迫っていた約3兆ドルから大きく後退した。

米国5年国債利回りは約6カ月ぶりの高水準に上昇した。この動きは、景気後退やインフレ加速への警戒と結び付けられることが多く、投資家が米国債を保有するためにより高い利回りを要求していることを示している。これは信認の低下を示唆するサインとも受け止められている。
著名投資家でヘッジファンドマネジャーのレイ・ダリオ氏はCNBCに対し、不確実性と経済的緊張が高まる中で、各国政府が米国資産へのエクスポージャーを見直し、「世界的な金融対立の新たな局面」に入りつつある可能性があると語った。ダリオ氏は、歴史的に経済摩擦が貿易問題にとどまらず、資本移動にまで拡大した例が複数あると指摘した。
ダリオ氏は以前から米ドルへの信認低下に懸念を示してきた。このような環境は、仮想通貨を代替的な通貨システムとみなす向きには追い風に映る可能性があるが、現時点で最も目立つパフォーマンスを示しているのは銀であり、12月以降64%上昇している。銀の時価総額は5兆3000億ドルに達した。

欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は火曜日、米国の脅しに対する対応は「断固として、団結し、均衡の取れたものになる」と警告し、株式市場への悪影響が広がるとの懸念を一段と高めた。
投資家の関心はマウロ経済リスクへ
ビットコインは時価総額1兆8000億ドルとなっており、世界で取引される資産の中で8位に位置している。しかし、TSMC(TSMC US)やサウジアラムコ(2222 SR)といった企業が急速に差を詰めている。
一方、イーサリアムの立場はより不安定で、時価総額は3600億ドルにとどまり、ホーム・デポ(HD US)やネットフリックス(NFLX)に追い抜かれて全体42位となった。仮想通貨市場全体の時価総額は、2025年10月に記録した過去最高値から32%減少している。
投資家の関心はマクロ経済リスクへと移っている。世界の主要中央銀行は、国債発行コストの上昇という圧力に直面しているためだ。英フィナンシャル・タイムズによると、世界第4位の経済規模を持つ日本では、解散総選挙が行われ、高市早苗首相が景気刺激策を加速させるための信任を得る見通しがあるという。日本の政府債務はすでに国内総生産の200%を超えている。

日本の20年国債利回りは火曜日に過去最高水準へ急上昇した。TDセキュリティーズのレポートによれば、この動きは米国、英国、カナダなどにも波及しており、「財政政策の信認が失われれば、債券市場は急激に転換し得る」という、債務負担の重い国々への警告となっている。
こうした伝染リスクは地政学的緊張が高まる局面では特に深刻であり、仮想通貨市場も影響を受けやすい状況にある。現時点では、ビットコインが9万5000ドルを回復できるか、イーサリアムが3300ドルまで反発できるかは、今週予定されている欧州首脳との会談で、トランプ大統領が何らかの合意に到達できるかどうかに大きく左右されそうだ。
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