ブロックチェーン基盤のヘルスケアサービスを手がけるスタートアップ企業Solve.Careは5月22日、仮想通貨(暗号資産)イーサリアム基盤の遠隔医療サービス「グローバル・テレヘルス・エクスチェンジ(GTHE)」を2020年後半に開始すると発表した。患者は世界中のどこにいても、コンピューターなどの機器を通じ健康状態を医師に相談できるようになるという。
プレスリリースおよびドキュメントによると、遠隔医療を行いたい医師は、GTHEを介してオフチェーンの独自ブロックチェーンに登録することで、プロフィール・料金・空き状況を公開できるようになり、患者からの予約を受け付けられるそうだ。またオープンなシステムとして設計しており、他社の遠隔医療ソリューションも組み合わせ可能とうたっている。
GTHEは、すでに配布中のアンドロイド版またはiOS版ヘルスケア管理アプリ「Care.Wallet」を介しアクセス可能となり、2020年後半に一部地域・国の患者が利用できるようになるそうだ。
Solve.Careの独自オフチェーンに患者情報記録
プレスリリースによると、医療従事者は、患者の許可のもと鹿子生医療記録を確認できるという。同内容の医療検査などを複数回行うことを避けることや、また医療従事者が不必要な医療検査を実施することの防止に役立つそうだ。
GTHEのドキュメントによると、すべての医療記録およびトランザクションは、ERC-20準拠の独自トークンSOLVEを利用し独自オフチェーンに記録・保管され、データが改ざんされることはないという。
Solve.Careのプラディープ・ゴール(Pradeep Goel)CEOは、なぜ遠隔医療が重要となっているかを説明した。
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックにより、医療システムの組織化と提供方法をさまざまな観点から厳しくテストするものとなった。
現在、パンデミックのため、多くの患者が医師の診察を受けることに消極的になっている。新型コロナウイルスの治療に関与していない開業医は、大幅な患者の減少を目の当たりにしている。GTHEの立ち上げは、この不均衡の是正を目的としている」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン