クリプト・ドットコム(Crypto.com)は、欧州連合(EU)の暗号資産市場規制(MiCA) の導入に伴い、テザー(USDT)を含む10種類のトークンを上場廃止する。

クリプト・ドットコムの広報担当者は、1月31日からMiCAに準拠するため、テザー(USDT)を含む10種類のトークンの購入を停止するとコインテレグラフに認めた。

入金が無効化された後も、2025年第1四半期末(3月31日)までは出勤が可能 となる。完全な上場廃止は3月31日に予定されている。

クリプト・ドットコムの広報担当者によれば、「ユーザーは、3月31日までに保有するこれらのトークンをMiCA準拠の資産に交換する必要がある。それまでに交換しなかった場合、自動的に規制に適合するステーブルコインまたは市場価値に相当する資産へ交換される」という。

Wrapped Bitcoin and Dai among affected tokens

クリプト・ドットコムのMiCA対応による上場廃止対象の10種類の仮想通貨は以下の通り。

  • テザー(USDT)
  • ラップドビットコイン(WBTC)
  • ダイ(DAI)
  • Paxダラー(PAX)
  • Paxゴールド(PAXG)
  • ペイパルUSD(PYUSD)
  • クリプト・ドットコム・ステークドETH(CDCETH)
  • クリプト・ドットコム・ステークドSOL(CDCSOL)
  • リキッドCRO(LCRO)
  • XSGD(XSGD)

この決定は、欧州証券市場監督局(ESMA)声明に沿ったものだ。ESMAは1月31日までにMiCA準拠でないステーブルコインへの対応をEUの暗号資産サービスプロバイダー(CASP)に求めていた

USDTの上場廃止は今後も続く見込み

テザー(USDT)の上場廃止は、欧州の仮想通貨コミュニティで注目を集めている。 2024年10月、コインベースがMiCAに準拠しないステーブルコインとしてUSDTの上場廃止を発表、12月中旬に取引を停止した。

コインベース・ヨーロッパでは、USDTをMiCA準拠のステーブルコイン(サークルのUSDCなど)に交換するオプションを提供している。

2024年12月30日のMiCAの全面施行以降、欧州の複数のCASPがMiCAライセンスを取得しており、クリプト・ドットコムもマルタでMiCAライセンスを取得した

MiCAクリプト・アライアンスの技術委員会メンバーであるフアン・イグナシオ・イバニェス氏は、ESMAの1月17日の声明に基づき「3月31日までに、USDTの痕跡は完全になくなるべきだ」と解釈している

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時価総額上位5位のステーブルコイン. Source: CoinGecko

テザー(USDT)は時価総額約1390億ドルを誇る最大のステーブルコインだ。一方USDCは2024年7月にMiCA準拠のステーブルコインとして認可を受け、現在の市場規模は約520億ドルとなっている。

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