ビットコイン創設者サトシ・ナカモトを自称する研究者のクレイグ・ライト氏が、著名アナリストのトム・リー氏が主催するユーチューブ番組に出演し、ビットコインは人々のためというよりビジネス向けに開発したという主旨の発言をした。

リー氏がビットコイン(BTC)が今年は金(ゴールド)などマクロ要因に連動するようになってきていると指摘したのに対して、BTCに批判的なライト氏は次のように答えた。

「テザーのような人工的な価格操作が行われている。人々は存在せずに償還できない資産を創造する一方、金と同じと思わせるシナリオを作っている」

米ドルの裏付けなしで発行されたテザーを使ってビットコインが購入されて2017年末にビットコインが高騰したと主張する論文もある。

またライト氏は、ビットコインが政府の規制の手の届かないところになるという論調を一蹴。国際的な取り締まりは可能であり、そもそも全ての利用者に分配されることは無理であるしそれが目的に作られてはいないと述べた。

その上で同氏は、自身がサトシナカモトとして持っていてアイデアは、マイクロペイメント(少額決済)を可能にしてビジネスでの利用を進めることだったと主張。それなのに他の人々が「十分に分散化されていない」や「ウォール街や金融に対抗する勢力」と主張し、すべての人々が自分自身のノードを持つべきだと主張し始めたと苦言を呈した。

ビットコインのフルノードは、オートノミー(自律)やプライバシーを大切にするビットコイン(BTC)の熱狂的な支持者にとって必須と考えられている。

先日、トム・リー氏が率いるファンドストラットは、クレイグ氏が率いる(クレイグ氏が本当のビットコインと考える)ビットコインSVについて、エンタープライズ領域での利用可能性があると評価するレポートを出した。

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