バドワイザー所有のABインベブ ブロックチェーン基盤の貧困層向けデジタルID開発企業に出資

ブロックチェーン基盤の貧困層向けデジタルID開発企業の「バンクー(BanQu)」は、ビール飲料メーカー「アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)」の投資部門が主導するZXベンチャーズからの資金調達ラウンドを完了したと発表した。ABインベブは、バドワイザーやコロナ、ヒューガルデンなど200種以上のブランドで知られるビール系世界最大手だ。

バンクーは、銀行口座を持たない人々に金融サービスを提供することで貧困問題を解決し「金融包摂」の実現を目指す企業。ブロックチェーン基盤のIDシステムにより各種金融機関をつなぎ、健康や教育に関する記録や信用記録などを蓄積できるようにするという。またバンクーのユーザーは、自分の個人情報の所有権を維持し、誰と自分の情報を共有するか決定可能だそうだ。

プレスリリースによると、バンクーが銀行などの金融機関ネットワークとの接続やトレーサビリティに関する開発を継続し、事業対象地域を拡大可能にするため、ZXベンチャーズを介し未公開の資金調達を実施したそうだ。市場調査会社ユーロモニター・インターナショナルによると、ABインベブの年間売上高は推定550億ドル(約5兆9500億円)で、推定世界市場シェアは約28%という。

ABインベブの持続可能性(サステナビリティ)および調達担当役員トニー・ミリキン氏は、次のようにコメントした。

「我々は一緒になって、過疎の農村市場で何千人もの農家のために銀行業務に対するアクセスを改善し、金融包摂的な成長を支援している。またこれは、我々自身の2025年めどの持続可能性目標、国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献にもつながっている。」

またバンクーは、今回の調達資金によりアフリカ、アジア、ラテンアメリカにおける存在感を維持すると主張した。バンクーは、コスタリカ、インド、インドネシア、ヨルダン、マラウイ、ソマリア、南アフリカ、シリア、ウガンダ、米国、ザンビアを含む12ヵ国で事業を展開しており、今年後半に中国とメキシコにも拡大する予定だ。

ABインベブのスタートアップ支援部門「100+アクセラレータ」責任者のメイジー・デバイン氏は、次のように明らかにした。

「昨年の1年間で、ザンビア、ウガンダ、インドの4000人以上の農家にバンクーのプラットフォームを提供した。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版