米議会下院のブラッド・シャーマン議員は、今週水曜に開かれた仮想通貨を巡る公聴会で、「マングースコイン」という架空のコインに冗談めかして言及したが、金曜日にはそれが出現してしまった。

水曜に開かれた下院金融サービス委員会で仮想通貨を巡る公聴会が開かれ、シャーマン議員は『ハエを飲み込んだおばあさん』の話を持ち出した。ハエを飲み込むために次々とより大きな動物を飲み込むというわらべ歌だ。

シャーマン議員はこれを仮想通貨の世界で次々と新しいコインが生まれる状況になぞらえている。ビットコイン(BTC)、その次にはイーサリアム(ETH)、そしてドージコイン(DOGE)、次にはハムスターコイン、そしてコブラコインに置き換わるだろうと、シャーマン議員は語った。

そして「マングースコインはクリプトコインに何ができるだろうか?」とシャーマン氏は発言した。マングースというのは、コブラなどのヘビを食べることで知られている。

仮想通貨コミュニティは、ユーモアのセンスを維持しているようで、一晩でAvalanche(AVAX)、Polygon(MATIC)、バイナンス・スマートチェーン(BSC)で関連するトークンのバッチを作成することで対応した。

誕生した最初のコインは、マングースコイン(MONG)だ。時価総額は1874万ドルで、保有者は3000人弱となっている。「議会(Congress)によって名付けられ、モングレス(Mongress)によって作られた」と、マングースコインのツイッターアカウントは述べている。

コインのロードマップについて解説したブログ投稿の中で、マングースコインは「自由と共通の目標のため、規制当局に対するコミュニティの戦いを表す運動だ」と書いている。

過去24時間でGOOSEやMONGなど、マングースコインの類似品も登場している。「マングースの息子(Son of Mongoose、SOM)」や「ベイビーマングース(BMONGO)」といったスピンオフまで作られている。

シャーマン議員は、ハムスターコインにも言及したが、これは本当に存在していた。

ハムスター(HAM)は以前からあった本当のトークンだ。9日の取引高は、公聴会の数時間後には11万3570ドルだったが、その後624%増加して82万2139ドルとなった。

シャーマン議員は、9日のブルームバーグとのインタビューで、仮想通貨業界の「自虐的ユーモア」はそれ自体が脅威であり、ミームが欲望を刺激しているようだと語った。

「20年後でもビットコインがハムスターコインよりも価値があると確信が持てない場合、どうしてビットコインに大金を支払うことができるのか」と、シャーマン議員は語っている。