6月11日の米議会で開催された金融技術に関するタスクフォースでは、出席者らはデジタルドルを前進させ、人々がFRBの口座にダイレクトにアクセスさせることで、金融包摂を前進させることについて同意したようにみえる。しかし、デジタルドルが正確にどのような形になるのかについては、論争の的になるだろう。

金融技術に関するタスクフォースのメンバーであり、仮想通貨支持者としても知られている下院議員のウォーレン・デビッドソン氏は、公聴会の内容には全体的には満足していると語った。

「この問題については、人々は党派的ではない」と、デビッドソン氏はコインテレグラフに語った。

デビットソン氏は、しかし「デジタルドル」に関しては、プライバシーや自律性など、既存のドルが持っている利点が含まれていないという懸念があると指摘した。「それは現金の強さだ。実際にトランザクションをフィルタリングしているわけではない」と述べている。

したがって、デビッドソン氏はドルについてコンセンサスに達するにはさらに時間かかると考えている。

「私は、これがどのように見えるかについて共有のビジョンに至るまで、まだまだ長い道のりがあると思う。私にとって、これらの問題の多くはプライバシーが侵食されることであると思う。その場合、私たちはそれに対して反対し、失われたプライバシーの一部を取り戻すだろう」

ブロックチェーン協会のクリスティン・スミス氏は「政策立案においては、『デジタルドル』という用語は人によって異なる意味を持つことを知ることが重要だ」と述べている

商品先物取引委員会(CFTC)の元委員長であるクリストファー・ジャンカルロ氏は、金融技術タスクフォースに先立って、コインテレグラフに次のように語った。

「ブロックチェーン技術や分散型台帳技術についての考え方でメンバーの間で相当な違いがある。また暗号資産や米国のCBDCについて、プライバシーやセキュリティといった点に重大な懸念を持っている人々もいる」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン