コインテレグラフがロシアの幅広い地域でアクセスできなくなった。規制当局がコインテレグラフのドメインをブラックリストに追加したことが背景にある。
実はコインテレグラフは2017年からブラックリスト入りしていた。しかし、ロシアの通信規制当局である通信・情報技術・マスコミ監督庁(Roskomnadzor)は、16日になって初めて技術面でコインテレグラフへのアクセスをブロックした。
ロシアで反検閲目的のブラウザー・エクステンションの開発者は、コインテレグラフに対して匿名で回答し、ブロックさらている事実を確認した。
「(コインテレグラフの)URLは、Roskomnadzorのブラックリストのファイルに加えられて、昨日にISPsに送付された。XLMのファイルであり、ISPsの間でプライベートで共有され、ブロックが発動される仕組みだ」
XLMのファイルには、以下のように書かれているという。
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104.20.39.71
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この開発者は、なぜ最近になってコインテレグラフがターゲットになったのか理由は分からないと述べた。
国境なき記者団の東ヨーロッパ・中央アジアデスクの代表であるジョアン・バー氏は、「ロシア政府によるオンラインの検閲システムがよりパワフルになっているサインだ」と述べた。
Roskomnadzorからは説明はない。
昨年4月、Roskomnadzorは暗号メッセージアプリのテレグラムの2000万IPアドレスをブロックしようと試みた。ただ、この試みは失敗に終わったと見られている。
バー氏は、「昨年テレグラムで失敗して以降、ロシア政府はオンラインでの検閲強化に向けて積極的に動き出した」と解説。「5月1日にプーチン大統領に署名された「ソブリン・インターネット」法が転換点であり、中国の検閲モデルに近くなることを示している」と述べた。
ソブリン・インターネット法は、11月1日から段階的に施行される。バー氏は、Roskomnadzoが施行に向けたテストを行なっているとみている。
2015年、Roskomnadzoは bitcoin.orgを含む7つの仮想通貨サイトをブロックした。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
訂正:「国境なき医師団」とあったのは「国境なき記者団」に訂正しました(2019年10月19日 22:00)