仮想通貨取引所コインベースで、日本円連動型ステーブルコインであるGYENとパワーレッジャー(POWR)を購入しようとしたユーザーが、技術的な問題でアカウントを閉鎖したと報じられ、コインベースが非難を浴びている。不満を募らせたユーザーは、返金を求めるオンラインキャンペーンを開始した。

コインベースユーザーであるクリス・フレミング氏は、「Accountability for COINBASE GYEN account freeze(コインベースのGYENにおけるアカウント凍結の説明責任)」という取引所に対するオンライン請願を開始し、すでに1,800人以上の署名を集めている。この嘆願書では、「我々は、いかなる仮想通貨や資産に投資する際にもミスが起こり、損失の可能性があることを認識している。しかし、今回のケースでは、コインベース内部の技術的なミスによって損失が発生した」と指摘した。

CNBCの報道によると、11月10日、コインベースはGYENを上場させた。しかしGYENは、11月17日頃から、連動すべき日本円の価格から何らかの理由で切り離されてしまった。GYEN価値はピーク時には0.065643まで上昇し、これは投資家が購入しようと考える法定通貨換算額の7.5倍以上にあたる。コインベースでの送金は11月18日に増加し、ピーク時には1億2200万ドルに達したという。

何人の顧客が影響を受けたのか、どれだけの資金が失われたのか、また、価格が再び暴落する前に売却して誰かが利益を得たのかどうかは、まだ不明だ。現在、GYENは本来の円ペッグレートで取引されている。

コインベースの担当者はCNBCに対し、事態の概要や、懸念事項への対処について、徹底的な説明を行うと述べた。「GYENとPOWRの資産に関わる11月19日の出来事について、今後数週間のうちにブログ記事を公開する」という。GYENとPOWRの両方がコインベースプロで取引を再開し、Coinbase.comでも出金が可能になっていることにも言及した。