仮想通貨取引所コインベースとサークルは、両社のブログで8月21日に同じ内容の発表を行い、パートナーシップを再定義した。
両社は共同でステーブルコイン「USDコイン(USDC)」を立ち上げ、これまでセンターコンソーシアムを通じてその運営を行ってきた。しかし、今後はセンターコンソーシアムは「単独の組織としては存在しなくなる」とのことで、運営と管理は各社が自社で行う。サークルはスマートコントラクトのキーを保持し、規制対応を行うなど、より多くの責任を負うことになる。
両社はこの変更を、ステーブルコインに対する規制環境が明確化してきたためと説明している。「サークルとコインベースは、米国や世界中でステーブルコインに対する規制が明確化してきたことから、センターのような別のガバナンス組織が必要ないことに合意した」とのことだ。
サークルの共同創業者兼CEOのジェレミー・アレール氏はツイッターで「サークルとコインベースは商業関係を拡大・深化させ、コインベースがサークルに出資する」と述べた。コインベースの出資額は明らかにされていない。新たな取り決めにより、両社の戦略的・経済的な連携が強化されるとされ、ステーブルコインの保有量に基づいて利息収入が引き続き分配される。
サークルとコインベースは2018年に共同でUSDCを立ち上げた。コインゲッコーによれば、USDCの時価総額は260億ドルで、テザー(USDT)の830億ドルに次ぐ世界第2位のステーブルコインだ。サークルは、8月7日にペイパルが新たに立ち上げたステーブルコイン「PYUSD」の登場に備えている。
ブログ投稿では、USDCが9月と10月に新たな6つのブロックチェーンで立ち上げられるとも発表された。具体的なブロックチェーンは明らかにされていないが、USDCのポルカドット、オプティミズム、ニア、アービトラム、コスモスへの拡大は9月に発表されている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン