仮想通貨取引所コインベースの株価が18カ月ぶりの高値を記録した。これはライバルのバイナンスとその元CEOであるチャンポン・ジャオ氏が米国で資金洗浄と制裁違反を認めたことを受けてのことだ。

トレーディングビューのデータによると、コインベースは11月27日、119.77ドルで取引を終え、2022年5月5日の114.25ドル以来の最高値を更新した。時間外取引ではほとんど動きがなかった。

この数字は、コインベースの株価が年初来で約256.5%上昇していることを示しているが、2021年11月12日の史上最高値343ドルからはまだ65%下落している。

Coinbase share price since May 2022. Source: TradingView

コインベースの株価上昇は、バイナンスと創業者のジャオ氏が資金洗浄、米国制裁の違反、ライセンスなしの資金送金業務を行ったことを認めてからわずか1週間弱で起こった。ジャオ氏およびバイナンスは米司法省と43億ドルで和解し、ジャオ氏はCEOを辞任し、バイナンスは最大5年間、司法省と財務省のコンプライアンス監視を受け入れることに同意した。

コインベースは過去1年間、米国で承認待ちのビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の現物型上場投資信託(ETF)からも大きな収益を得る見込みだ。ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏の分析によると、証券取引委員会に現在申請中の19の現物仮想通貨ETFのうち13をコインベースがカストディアンとして担っている。

コインベースは19の仮想通貨ETFのうち13のカストディアンを担う. Source: James Seyffart/X

しかし、コインベースはSECから訴えられている。SECは、同取引所が規制当局に登録せず、米国の証券法に違反するいくつかのトークンをリストアップしたと主張している。コインベースはSECの仮想通貨規制権限を問題視し、訴訟の却下を求めている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン