米国最大の仮想通貨取引所コインベースが、仮想通貨分析企業クリプトコンペアが発表した最新の仮想通貨取引所ランキングで前回と変わらず3位となった。取引額で他の取引所を上回っていたが、2019年にビットコインの大規模なフラッシュクラッシュが原因で、リスク対策が不十分とみなされたようだ。

コインベースは昨年10月末、機関投資家向けサービスであるコインベース・プロでフラッシュクラッシュがあった。9260ドルから9055ドルに突如急落する直前に、ストップロス注文の削除を引き起こすなど、システムの不具合が露呈した。

クリプトコンペアが公開したランキング表によると、「ネガティブレポート」の欄がコインベースは-5.0と「赤点」をつけられている。コインテレグラフはクリプトコンペアのこの原因について質問し、以下の回答を得た。

「コインベースはフラッシュクラッシュがなければトップになっていただろう。実際に昨年6月のランキングでは同社は首位だった」

コインベースがフラッシュクラッシュを起こしたのは2019年が初めてではない。2017年にはコインベース・プロの前身であるGDAXで、イーサリアムの価格が急落した。その際に証拠金取引を停止し、今月新たに再開した。

首位にはItBit

取引所ランキングで首位になったのは米ニューヨーク拠点のItBit。前回のランキングでは2位だった。2位には前回1位だったジェミニが続いた。

クリプトコンペアランキング

(出典:クリプトコンペア「仮想通貨取引所ベンチマーク2019年第4四半期」)

4位以降はクラーケン、ビットスタンプ、リキッド、ビットフィネックス、OKEX、ビットフライヤー、OKコインが続いた。昨年6月には2位だったポロニエックスは、昨年10月に米国市場から撤退したことを理由に前回から大きく順位を落とし、17位になった。コインチェックは前回から1つ順位を落とし、25位だった

クリプトコンベアのランキングは2019年6月に開始。業界のリスクレベルに関する周知も目的に、仮想通貨の保有量データだけではなく、法律や資金調達元、企業体質など8項目で評価している。前回から顧客情報保護などの「ネガティブレポート」カテゴリが評価基準として追加された。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン