突然32万2000ドル(約4620万円)ものお金が手元に入ってくるという幸運はめったに訪れないだろう。しかし、このようなラッキーな出来事がある仮想通貨投資家に起こった。
コインベースの製品責任者であるコナー・グローガン氏は、数十万ドルの休眠仮想通貨を発見し、その存在を忘れていた保有者に連絡できたことを明らかにした。
2016年にイーサリアムのブロックチェーンがフォークし、イーサリアム・クラシック(ETC)が誕生した際、既存のイーサリアム(ETH)を保有していた投資家は、同じ量のETCがエアドロップされた。しかし、多くの人がこれらの新たな資金に手を付けなかったとグローガン氏は語る。
「ブロックチェーン上に資金があることを忘れてしまう、あるいはエアドロップを追跡しないことはよくある」とグローガン氏は指摘し、過去に多額の資金を投資家のために回収した経験を共有した。
これらのウォレットを探すのは容易なことではない。グローガン氏は「ETCリッチリスト」を通じて、ETCに一度も手を付けていないアカウントを探し始めた。そして25万ドル以上のETCを保有する約20のアドレスを見つけ出し、それぞれを調査して連絡先を探した。多くのウォレットで「行き止まり」を経験したものの、最終的にプレフィックスが「0x475」で始まるアドレスを発見した。
興味深いことに、そのウォレットには「EOSDAC」という仮想通貨が含まれており、これは2018年にイーサリアム保有者にエアドロップされたものだ。新たな情報を活用して、グローガン氏はエアドロップの量とスナップショットの日付を元に、持ち主のEOSウォレットと繋がることができた。
「結果として、このEOSウォレットはかなりの歴史を持っていることが分かった」とグローガン氏は言う。これにより、グローガン氏は法的文書を調査することで、0x475 ETHアドレスに関連する正式な名前を特定することができた。
最終的に、グローガン氏はウォレットの持ち主に連絡を取り、長らく失われていた富の存在を伝えることができたという。「彼の一日を少しでも明るくすることができたんじゃないかな」とグローガン氏は語っている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン