米国最大の仮想通貨取引所コインベースが、超高速取引のためのマッチングエンジンの開発を進めるシカゴのオフィスを閉鎖した。フォーチュンが報じた。機関投資家向けのビジネスからの路線転換の姿勢を再び鮮明にした。

シカゴオフィスの30名は解雇される。今後、超高速取引のためのマッチングエンジン開発はサンフランシスコのオフィスで行われることになる。事実上の事業縮小だ。

コインベースによるウォール街との決別路線が明らかになってきている。

今月18日コインベースは、仮想通貨が「投資フェーズ」から「ユーティリティーフェーズ」に差しかかっていると指摘。「誰も想像しなかった新たな仮想通貨アプリが登場するかもしれない」と予想するなど、仮想通貨のユースケース拡大について期待した。

また、コインベースでは半年で3人の幹部が辞職。転職先は、金融サービス大手のフィデリティ・インベストメンツやビットコイン先物を計画するバックトなどで、機関投資家向けのビジネスに注力する場所だ。

The Blockによると、シカゴオフィス閉鎖は「幹部レベル」で決められ、一般社員にとっては唐突な発表だったという。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Coinbase Closes Chicago Office and Scales Down Work on Matching Engine