2025年、仮想通貨市場は予想外の混乱に見舞われた1年となった。コインベース・インスティテューショナルの予測によれば、2026年は規制の明確化、ステーブルコインの普及加速、マクロ環境の改善を背景に転換点を迎える年となる可能性がある。
70ページに及ぶレポートでは、価格変動の大きさや流動性の不均衡が2025年を特徴付けた一方、デジタル資産は「ニッチ市場から、グローバル市場インフラの新たな柱へと進化した」と評価した。
各国で規制枠組みが明確化することで政策面のガードレールが整い、イノベーションと長期的な市場の成熟を後押しするとコインベースは見込む。2026年はリテール投資主導の好況と不況のサイクルではなく、機関投資家の統合と規制成熟の年として位置付けられ、明確なルールが伝統的金融プレーヤーの参入を促すという。
コインベースによれば、米国では、GENIUS法などステーブルコイン関連規制の進展や、より包括的な仮想通貨市場構造法案(CLARITY法)に向けた動きが、次の採用段階を形作る重要ファクターになる。これらの取り組みは、リスク管理やコンプライアンス基準、機関投資家のポートフォリオ戦略にまで影響を及ぼす見通しだ。

ステーブルコインは仮想通貨の中でも確立したユースケースの1つで、今後も大幅な拡大が見込まれる。コインベースは、決済、清算、給与支払い、国際送金での利用拡大を背景に、ステーブルコイン市場が2028年までに約1兆2000億ドル規模へ成長すると予測した。

一方で、楽観一辺倒の予測とはなっていない。マクロ経済については「慎重ながら楽観的」としつつも、成長が依然として不均衡になる可能性もあるとしている。インフレリスクの持続や利下げ時期は、2026年に向けた仮想通貨市場回復を左右する重要な変数とした。
ビットコインのボラティリティは変化
同レポートの重要な指摘の1つは、ビットコインの特徴とされていたボラティリティが徐々に変化している点だ。主要資産クラスの中で極端に大きなボラティリティというわけではなくなり、高成長テクノロジー株に近い水準へ移行している。
コインベースは、ビットコイン(BTC)の90日間のヒストリカル・ボラティリティが、2024年半ばの60%超から、2025年末には約35~40%へ低下したと指摘。現物ビットコインETFの承認と提供開始といった大きな構造変化を吸収する中で、ボラティリティは抑制された。

それでも2025年は、保有者にとって感情的に振れ幅の大きい年だった。
ビットコインは新たなサイクル高値を付けた後、高レバレッジと強制清算が相次ぐ中で急落を経験した。こうした動きは安全資産としての役割を巡る議論を再燃させた。
コインベースは、2025年が「グローバル金融の議論における重要な構成要素としてビットコインが確立された節目の年」だったと総括した。成熟途上の資産クラスとしての成長痛を抱えつつも、その地位は一段と明確になったとしている。
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