仮想通貨トレーディングを手掛けるCMTデジタルによれば、世界的な新型コロナウィルスの感染拡大と株式市場などでの相場急落の中、仮想通貨ビットコイン(BTC)の取引はほとんど変わっていない。

CMTデジタルのトレーディング・ビジネス開発部門で責任者を務めるブラッド・ケッペン氏は、コインテレグラフとのメールの中で「ビットコイン取引はそれほど変わっていない」と語っている。「ボラティリティは、BTCが売却されたため、上昇しているが、高いボラティリティはビットコインでは新しいものではない」と述べている。

ケッペン氏はまた、ビットコインが3月11日から13日にかけて暴落した前後に取引所で見られた問題についても言及し、これらは仮想通貨の世界では「何も新しいことではない」とも指摘した。

ビットコインとほかの市場との関係

3月前半のビットコインの急速な値動きは、BTCが株式市場といった伝統的な市場と同期して動いていたようにみえる。

「この危機の間に、ビットコインが伝統的な市場に沿って取引されたことは驚くことではない」と、ケッペン氏は述べている。「流動性が非常に高いため、ビットコインを含むすべての資産が売られていた」とみる。ただし「ビットコインは長期的には従来の市場との相関が低いか、まったくないと考えている」ちう。

ビットコインの半減期の影響は?

ビットコインは2020年5月に半減期を迎えると予想されている。一部の人々は、このイベントが価格上昇のきっかけになるとみている。歴史的には、半減期を迎えてから価格は上昇している。

ただし、現在の世界的なコロナウィルスの感染拡大は、伝統的な市場での不確実性と相まって、今後の展開に影響を与える可能性がある。 

ケッペン氏は「半減期はビットコインのライフサイクルの中でも重要な瞬間だ」とし、「価格の方向性については断言できないが、市場での取引は増えると思う」とコメントしている。

「ビットコイン市場は投機家に満ちており、半減期を迎える中でBTCに投機をしようとする参加者が増えるだろう。これにより、市場のボラティリティが長期化する可能性がある。また半減期は長期的にはビットコインの価格にプラスの影響を与えると思われる。ただイベント自体がすぐに価格に影響を与えることはないと考えている」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン