ステーブルコインUSDCを発行する米サークル社のシンガポール子会社、サークル・インターネット・シンガポール(Circle Internet Singapore)は、シンガポール金融管理局(MAS)からメジャー決済機関(MPI)ライセンスを取得した。サークル・インターネット・シンガポールは昨年11月にMASからMPIの原則承認を得て、今年5月にシンガポールのオフィスを開設していた。
MPIライセンスにより、Circleはデジタル支払いトークンサービスや国内外の送金サービスを提供できるようになる。
声明によると、サークルはシンガポールをアジアでの主要な拠点と位置づけている。サークルの共同創業者兼CEOのジェレミー・アレール氏は、「シンガポールはサークルの世界展開にとって不可欠である」と述べている。
シンガポールではサークルに先立ってCrypto.comがMPIライセンスを取得している。Crypto.comは昨年6月に原則承認を受け、今年6月1日にライセンスを取得した。他のMPIライセンス保有者には、DBSヴィッカーズ氏、デジタルトレジャーセンター、Fomo Pay、インディペンデントリザーブ、メタコンプ、パクソス、レヴォルート、スパロウテック、ハコなどがいる。ジェミナイもシンガポール進出に関心を示している。
As crypto exchanges face SEC lawsuits, the company behind the $30 billion USD Coin believes that if regulation finally comes to crypto and stablecoins, its by-the-book approach will put it on top: by @ninabambysheva and @Steven_Ehrlich https://t.co/smlEV3b4ld
— Forbes Crypto (@ForbesCrypto) June 7, 2023
USDCはテザーに次ぐ世界で2番目に大きいステーブルコインであるが、市場シェアは昨年5月時点で34.88%から23.05%に縮小した。
2022年の調査によると、世界の仮想通貨ファンドの6%がシンガポールに拠点を置いている。これは、米国と英国に次ぐ世界で3位の地位を、スイスと香港と共有している。シンガポールは法制度を通じて仮想通貨に対する良好な環境を提供し、仮想通貨の採用率も高い。
国有投資ファンドであるテマセクも仮想通貨業界の支持者であり、アニモカブランズやアンバーグループなどの企業に投資している。また、倒産した仮想通貨取引所FTXへ2億7500万ドルの投資も行っていた。