中国のクロスボーダー決済サービス大手リエンリエン(連連支付)が、米リップルが運営するリップルネットに加盟した。リップルが7日、公式サイトで伝えた。

 リエンリエンはクロスボーダー決済に強いとされ、2015~16年にかけてペイパルやアップルペイの中国における公式パートナーに選ばれている。習近平政権が14年から推進してきた経済圏構想「一帯一路」も追い風だ。

 今回リエンリエンがクロスボーダー決済サービスに採用するのはxCurrentとよばれる企業向け決済ソリューションで、これを今後同社が持つ1.5億人のユーザーによるクロスボーダー決済に役立てる。xCurrentは「メッセンジャー」、「ILP台帳」プロトコル等複数層で構成されており、銀行等の既存のシステム上に統合可能なソフトウェアだ。24時間低コストでクロスボーダー決済を行うことを可能にすると言われる。

 リエンリエンの朱暁松CEOは「リップルネットを使って、ブロックチェーンを動力に現在サポートする19の通貨による即時決済を提供する。リップルと協業し、中国とリップルネットの構成員のいる新たな市場間の決済フローを強化することを楽しみにしている」と述べている。

 今回の動きは、中国イーコマース市場関連の決済ニーズを捉えたい企業にとっても朗報かもしれない。

 今回の発表に先立ってリップルのブラッド・ガーリングハウスCEOは、将来中国市場に参入する際は中国人民銀行を含む現地のパートナーと連携すると語っていた

 「現在中国にオフィスは構えていないが、当然(中国市場参入を)検討したことがある。シリコンバレーの多くの企業がいかに中国市場に参入するか考えている。リップルが中国市場に参入する時は中国本土のビジネスパートナーと組むだろう。総じて考えるとこれがベストの方法だと思われるからだ。中国が他の国と同様クロスボーダー決済を解決する必要に迫られているのは疑いようもない。」(ガーリングハウスCEO)