ブロックチェーンデータ分析企業チェイナリシスは、地元政府との緊密な協力のもと、地域本部をアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに移転した。

5月8日、チェイナリシスは南ヨーロッパ、中東、中央アジア、アフリカ向けの本部をドバイに開設したと発表した。発表によると、同社は地元政府の関係者と「積極的に連携」し、仮想通貨業界の規制開発に関するベストプラクティスを提供し、イノベーションを促進するとしている。

この取り組みには、政府職員がブロックチェーン技術に関する知識と技能を「向上」させるためのセンターを創設するため、UAEの人工知能、デジタル経済、リモートワークアプリケーション省とのパートナーシップが含まれている。5月6日には現地銀行エミレーツNBDと覚書を締結し、同行のデジタルアセットラボプログラムを支援するとしている。

チェイナリシスのマイケル・グロナガーCEOは、UAE政府が仮想通貨関連の政策で「仮想通貨革命を先導している」とのべた。「仮想通貨の真の潜在力と価値は価値を移転する能力にあり、全体的な移転活動は上昇傾向が見られる...UAEは消費者や企業に具体的な価値を提供する新しいユースケースでイノベーションをリードする強い位置にある」と語った。

この地域本部により、同社はインド、アフリカ、中央アジアなどの新興市場を支援できるようになる。チェイナリシスの南EMEA地域副社長ニコラ・ブオナンノ氏は、UAE市場は「転換点」にあり、機関投資家規模の移転が国内の仮想通貨活動の「大部分」を占めるようになったとした。したがって、より良いコンプライアンス、市場インテリジェンス、データソリューションのために地元産業を調査する必要性は「これまで以上に大きい」とブオナンノ氏は述べた。

チェイナリシスは、昨年ドバイを拠点とすることを決めた多くの仮想通貨およびWeb3関連企業の1つだ。4月18日、バイナンスはドバイで仮想通貨取引所として運営するためのライセンスを取得した。さらに最近では、5月7日にドバイの姉妹都市アブダビで、仮想通貨オプションデスクのQCPキャピタルがデジタルアセット活動を提供するための原則的な承認を受けた。