2022年に破綻した仮想通貨貸出(レンディング)企業セルシウスが、債権者への返済を開始するため過去一週間に1億2500万ドル(約176億2500万円)相当のETHを仮想通貨取引所に移動したようだ。

ブロックチェーン解析企業アーカムインテリジェンスのデータによると、1月8日から12日にかけて、セルシウスはコインベースに9550万ドル(134億6550万円)を、ファルコンXには2970万ドル(41億8770万円)を送金していた。ビットコインETFが承認された同じ週に176億2500万円以上のETHを売却する機会を得たようだ。

セルシウスは巨額のイーサリアムを保有していることで知られる。今回の売却観測後も、55万ETHを保有しており、その価値は13億6000万ドル(1917億6000万円)に上る。

今回の売却に先立つ1月5日、セルシウスは20万6300ETH(当時の価値で573億8700万円)をステーキングから引き出していた。

セルシウスは債権者が資金を受け取り始める具体的な日付をまだ明らかにしていない。セルシウスの債権者は2022年7月に破産を宣言して以来、18か月以上も債務返済を開始していない。

ちなみにセルシウス以外にも破綻した仮想通貨取引所FTXとその取引部門アラメダ・リサーチも債務返済等のため資産の売却をすすめている。

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