仮想通貨ウォレットやレンディングを手掛けるセルシウス・ネットワークは、ビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)などの仮想通貨の金利収入の合計が1100万ドル(約12億円)超相当だった。昨年11月12日に発表した前四半期報告の500万ドル(約5億5000万円)から120%増となった。2月20日に発表した。

同社は、顧客からの預金とローン担保で7億3000万ドル(約807億円)を運用している。これは前四半期の4億5000万ドル(約497億円)から62%増となった。

貸付残高合計は、46%増の62億ドル(約6850億円)。この数字は、現在のBTC価格に基づくもので、BTCの上昇の影響もある。ユーザー数も、11月の5万件から7万5000件に増加した。

仮想通貨貸付業界の成長

仮想通貨の貸付業界は全体に上昇傾向にある。仮想通貨貸付は、セルシウスやブロックファイなどの仮想通貨でローンを提供する企業と、イーサリアムベースの分散型金融(DeFi)に分かれる。どちらもほぼ同じサービスを提供しているが、DeFiはスマートコントラクトとブロックチェーン基盤のオラクルをもとにローンを行っている。

DeFiについては、今月にDeFiでロックアップされている資金が10億ドルの大台を突破している。これらのほとんどは、米ドルと連動したステーブルコインDAIを生成するメーカーダオ(MKR)を担保としたものだ。

仮想通貨貸付企業も好調だ。ブロックファイも最近、バラーベンチャーズがリードするシリーズBの資金調達ラウンドで3000万ドルを調達したことを発表したばかりだ

しかし成長に伴うデメリットも見られ、最近では、DeFiプロトコルのbZxがわずか数日間で2回ハッキングにあう被害も起きている。このハッキングによって、合計95万4000ドル(約1億円)の損失が発生したといわれている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

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