仮想通貨レンディング企業セルシウスの広報担当者は、セルシウス・ネットワークの流動性危機が続く中、同社のアレックス・マシンスキーCEOが先週米国から逃亡しようとしたとの噂を否定した。

同代表は27日にコインテレグラフに対し、流動性回復のための作業を続けていると述べ、次のように語った。

「CEOを含むすべてのセルシウスの従業員は、流動性とオペレーションを安定させるために集中し、懸命に働いています。そのため、セルシウスのCEOが米国を離れようとしたという報道は誤りです」

米国からの逃亡の噂は、仮想通貨分析会社Digital Assets Dataの共同設立者であるマイク・アルフレッド氏が26日にツイッターに投稿。マシンスキーCEOがニュージャージーのモリスタウン空港経由で先週出国しようとしたという

匿名の情報源を引用して、アルフレッド氏はマシンスキーCEOがイスラエルに逃亡しようとしたと主張。「彼が逮捕されたのか、それとも単に出国を禁止されただけなのかは、現時点では不明だ」と付け加えた。

セルシウスのネイティブトークンであるセルシウス(CEL)は6月21日までに1週間で300%跳ね上がった。CELの価格も6月14日に突然600%以上上昇し、アナリストはこの出来事を取引所の不具合やショートトレーダーの清算が原因としている。

CoinGeckoによると、本稿執筆時点では、CELは0.741ドルで取引されており、過去24時間で約5%下落している。セルシウスのネイティブトークンは、過去14日間で160%以上の上昇を続けている。

Celsius Network token (CEL) 30-day price chart. Source: CoinGecko

仮想通貨コミュニティの業界関係者の中には、アルフレッド氏のマシンスキーCEOに関するツイートについて懐疑的な見方を示す人もおり、彼の疑惑をFUDとみなす人も少なくない。

既報のように、セルシウスは6月13日に「すべての引き出し、スワップ、口座間の送金を一時停止」することを正式に発表した。その後、同ネットワークの複数の口座が凍結されたため、米国規制当局がセルシウスに対する調査を開始した。

一部のアナリストによると、セルシウスの流動性問題は、市場の他の貸し手が最近同様の問題に直面しているため、既存の仮想通貨レンディングモデル全般の欠点に起因している。

セルシウスは、プラットフォームの流動性危機の結果を修正するために懸命に働いており、プラットフォームが破産申請の可能性を処理するために、アドバイザーやリストラクチャリングコンサルタントを採用していると伝えられている。