多くの人は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が物理的なドルに取って代わる時が来ると予想している。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、ドルとCBDCが共存するかもしれないとコメントしている。

ブルームバーグの記事によると、18日に国際決済銀行(BIS)が​スイスで開いた会議の閉会の挨拶の中で、パウエル議長はCBDCについて語った。パウエル氏は、FRBがほかの6つ中央銀行やBISとともにCBDCの実行可能性を評価したレポートをまとめたことに触れている。

「今日のトピックに関連して、レポートで強調されている3つの主要な原則の1つは、CBDCが柔軟で革新的な支払システムであり、現金やほかの種類のマネーと共存する必要があるということだ」

多くの国は、CBDCに対して異なったアプローチをしている。中国などの一部の国では、CBDC作成に向けてレースをしている。バハマは既に2020年秋にCBDCであるサンドダラーを発表している。しかし、パウエル氏は過去のコメントで、CBDCの最終的な重要性を強調しているが、米国は速度よりも品質を優先させると述べている

ブルームバーグによれば、パウエル議長は新型コロナウィルスと関連して次のように述べている。

「COVID危機は、国境を超えた支払に関する現在の仕組みの限界に対処する必要性を浮き彫りにした。そして、この会議が十分に示しているように、私たちは依然として重要な進歩を遂げることができた」